データファイルの作成方法について

本記事では、本サイトの「データファイル」の作成方法について説明します。

本サイトでは、登記所備付地図データから作成した公図データのファイルを「データファイル」と呼び、事前に作成したものを弊社のサーバーからビューアに読み込めるようにしています。

データファイルは、登記所備付地図データのXMLファイルをGeoJSON形式に変換し軽量化したファイルです。GeoJSONにすることで、ダウンロードから表示までの速度を向上させています。

GeoJSONへの変換にあたっては、元のデータを変えないようにするために、デジタル庁のコンバータを一部改良して利用しました。詳しくは以下の手順ごとに説明します。

作成手順

  1. 登記所備付地図データのダウンロード
  2. ダウンロードしたZIPファイルをXMLファイルに解凍
  3. GeoJSON形式に変換(デジタル庁のコンバータを利用)
  4. GeoJSONファイルをZIP圧縮してサーバーに配置

1. 登記所備付地図データのダウンロード

最初に、登記所備付地図データをG空間情報センターのサイトからダウンロードします。ダウンロード方法は本サイトの以下の記事で詳しく説明しています。

法務省公開の登記所備付地図データについて > 4.登記所備付地図データのダウンロード方法

2. ダウンロードしたZIPファイルをXMLファイルに解凍

G空間情報センターからダウンロードしたファイルはZIP形式で圧縮されています。これを登記所備付地図データのXMLファイルに解凍します。

ここで、XMLファイルは2重にZIP形式で圧縮されているので、以下のように2回解凍する必要があります。

data file unzip

3. GeoJSON形式に変換(デジタル庁のコンバータを利用)

次に、XMLファイルをGeoJSON形式に変換します。変換には、デジタル庁が提供しているコンバータ を利用しています。

デジタル庁のコンバータは、オープンソースソフトウェアとしてソースコードが公開されており、今回は以下の2箇所を改良したコードを用いて変換を実施しています。

1. 座標変換を無効化

元のXMLファイルの座標値は「平面直角座標系」のXYの値ですが、デジタル庁のコンバータは、変換可能な公共座標系のデータについては、緯度経度の値に変換します。

一方、本サイトのデータファイルの座標値は、登記所備付地図データを変えないで、XYのままの値を採用します。そのために、デジタル庁のコンバータのソースコードを、すべて座標変換しないように改良して利用しています。

2. 筆の属性に「地図種類」と「地図分類」を追加

デジタル庁のコンバータは、筆の所在などの基本的な属性を元のXMLファイルから転記しますが、それに「地図種類」と「地図分類」も追加するように改良しました。

これにより、公図の種類(「法第14条1項地図」「地図に準ずる図面」)、分類(「地籍図」や「旧土地台帳附属地図」)がわかるようになります。


なお、デジタル庁のコンバータは、GeoJSON形式に変換する際に、地番の文字列に「地区外」または「別図」を含む筆を除外します。今回のデータファイルの作成にあたっても、このソースコードの箇所はそのまま利用しています。つまり、データファイルには「地区外」または「別図」を地番に含む筆のデータは入っていません。

4. GeoJSONファイルをZIP圧縮してサーバーに配置

上記で作成したGeoJSONファイルをZIP圧縮してさらに軽量化し、全国分を弊社サーバーに配置しています。

サーバー内のそれぞれのファイルは、データファイルのページのリンクから呼び出し、ビューアに読み込むことができます。